原発報道と日本人のメンタリティについて

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 3〜4ヶ月前に、日本の会社員ではメディアの役割は務まら
ないといった内容の記事を書いた記憶があるが、同様に日本
の会社員では原子力関連の施設の管理は務まらないといった
ことに加え(つまりシビアアクシデントに対処できない)、
日本の役所では原子力政策をしっかりと管理する役割は務ま
らない(つまり頻繁に人事異動があることにより専門性と責
任感が希薄になる)のではないかといったことを考えること
があったが、これは学界を除外した話ではない。

 お互い会社員ですから仕方がないですねといった会話がメ
ディアと電力会社の間で交わされ、メディアと役所の間で組
織に属する者としてはお互い仕方ないですねといった会話が
交わされている可能性を否定することはできず、それならば
何故責任がとれないものに手を出したのかといった問題意識
が残ることになろうか。

 原発がどのような経緯で導入されたかについては色々論が
あるが、エネルギー事情が変化したこと、原発労働者の問題、
電力会社や電事連と大手メディアとの関係(熊取六人衆の見
解についてガス抜き程度に触れる一方、御用学者の見解を大
手をふるって取り上げることはまだ良い方で、様々な構造的
癒着があるように把握できるのはメディアの体質が旧いから
だろう)、事故のリスク等を考慮すると原子力事業から撤退
するのが妥当に思われることがあるが、推進派である経産省
や吉井議員の国会質疑に対し回答した保安院の寺坂氏および
それを支え続ける人々とその構造の今回の事故に対する責任
を適切に求めていくことぐらいのことはいの一番にやってい
かないと話が始まらないだろうと考えることがあった。

 さらに付け加えるならば緊急災害の予防に関して、例えば
大量にクジラが打ち上げられた時に大地震が起こるといった
現象に対し、ここで原発を停止する等の措置を取ることは、
オカルトの世界の話なのか科学技術の敗北といった話なのか
それともそれは今後予知技術が発達する上で解決される問題
なのか詰めておく必要があるように感じられることがある(
実際に茨城の海岸に大量にクジラが打ち上げられていてこれ
は大地震がくるといった噂がたっていたが、これはニュージ
ーランドの地震の2日前にも生じた現象だからやや普遍性が
ある問題かと考えることがあり、実際に大地震がきた..)。

 言いたいことはなあなあにしてはいけないといったことに
なる。どうでもいいことを報道し続け、肝心なことを報道し
ないメディアは廃れていくだろうし、それが市場というもの
だが、今はその過渡期にあると認識するのが妥当かもしれな
い(どうでもいいことに大事な問題が含まれることはあるが、
現状における選別は妥当性を欠いていると考えることがある)。

 乱筆失礼、明日もがんばろう。

 では。

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2016・11・15 改訂
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このページは、Suzuki TakashiがApril 19, 2011 3:15 PMに書いた記事です。

ひとつ前の記事は「東北地方太平洋沖地震とスマトラ島沖地震を比較して」です。

次の記事は「日本人のメンタリティとしては許容され難い話だろうが、あらゆるものを変えるために。」です。

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